ネットや本を見ていると、出てくる用語。「あれっ、なんだっけ」という時の簡単なメモ。厳密性には欠けていますが、「あー、あれね。」と思い出すために使ってください。尚、文章中の目安の数値は、私が個人的に判断している数字ですので、あくまで参考ということです。
- EPS(1株あたり利益)
- PER(株価収益率)
- BPS(1株あたり純資産)
- PBR(株価純資産倍率)
- DPS(1株あたり配当)
- 配当利回り
- 配当性向
- 配当率
- ROE(自己資本利益率)
- ROA(純資産利益率)
- β値
- キャッシュフロー(営業CF,フリーCF、CFマージン)
EPS (1株あたり利益)
英語表記:EPS
文字通りの当期の1株あたり利益を表します。株価の変動に影響されません。
当期純利益÷発行済み株式数
で計算されます。
PER(株価収益率)
英語表記:PER、Price/Earnings、P/E 、PE Ratio
今の株価が1株あたり利益(EPS)の何倍になるのか、を表します。株価の変動に影響されます。
株価÷1株あたり利益(EPS)
で計算されます。数字が大きければ割高、小さければ割安。通常は、10~20前後が妥当かと思われます。
尚、PERの逆数を益利回り(earnings yield)と言います。
BPS(1株あたり純資産)
英語表記:BPS、Book Value Per Share
文字通りの1株あたりの純資産の額を表します。株価の変動に影響されません。
純資産÷発行済み株式数
で計算されます。純資産とは、(総資産 - 負債)なので、会社を今清算したとした時に株主に配る1株あたりの金額になります。
PBR(株価純資産倍率)
英語表記:PBR、Price/Book
今の株価が1株あたり純資産(BPS)の何倍になるのか、を表します。株価の変動に影響されます。
株価÷1株あたり純資産(BPS)
で計算されます。数字が大きければ割高、小さければ割安となります。
DPS(1株あたり配当)
英語表記:DPS、Dividend Per Share、Payout Amount
当期純利益から株主に還元される1株あたりの年間配当額を表します。株価の変動に影響されません。
配当利回り
英語表記:Dividend Yield、YOC(Yeild on Cost)
株価に対する年間配当金の割合を表す。株価の変動に影響されます。
1株あたり配当金÷株価
で計算されます。計算式より株価が下落すると配当利回りは、上昇します。グロース株狙いであれば2%以上は欲しいところですが、あまり高い数値例えば6%以上の場合、何か特別な理由があると考えた方が良いかも。
配当性向
英語表記:Payout Ratio
当期純利益の内、配当金としてどれくらい支払われるかを百分率で表します。株価の変動に影響されません。
1株あたり配当(DPS) ÷ 1株あたり利益(EPS)
で、計算することができます。概ね40~60程度が妥当かと思われます。
配当率
英語表記:Dividend Rate
上記「配当性向」と同じ方向性の数値ですが、「配当性向」が純利益と配当の関係を表す数値なのに対して、「配当率」は、株主資本と配当の関係を表します。株価の変動に影響されません。
配当金総額 ÷ 株主資本 又は 配当性向 × 株主資本利益率
で計算されます。
当期純利益が出ていない場合、つまり赤字の場合には「配当性向」では意味のある数字が出てこないですが、配当率であれば利益の積み重ねとも言える株主資本から計算されるので、意味のある数字を出すことができます。「配当性向」は、短期的な傾向を表す数値であるのに対して「配当率」は長期的な傾向を表す数値であるとも言えます。
ROE(株主資本利益率)
英語表記:ROE、Return on Equity
株主から預かったお金である株主資本に対して、どれだけの利益を上げることができたかを表します。株価の変動に影響されません。
当期純利益 ÷ 株主資本
で計算されます。基本的に数字が大きいほど経営が効率的に行われているとみなすことができます。ただし、負債の大きさは表現されませんので次項のROAと合わせて見る必要があります。
ROA(総資産利益率)
英語表記:Return on Assets
会社の資産(株主資本+負債)を使ってどれだけの利益を上げることができたかを表します。株価の変動に影響されません。
当期純利益 ÷ 総資産
で計算されます。前項のROEと合わせて会社ごとに比較すると、効率的に経営されているかがわかります。
β(ベータ値)
英語表記:Beta
キャッシュフロー
営業キャッシュフロー
英語表記:Operating Cash Flow
商売(営業)活動における資金繰り状態を表します。
フリーキャッシュフロー
会社が自由に使えるお金のこと。通常は、営業キャッシュフローと投資キャッシュフローの合計額になる。年ごとの推移が横ばい又は上昇しているのが望ましい。
営業キャッシュフローマージン
(営業キャッシュフロー ÷ 売上高)で計算される百分率で表します。株価の変動に影響されません。
売上高から経費を引いたものが営業キャッシュフローになるので、営業キャッシュフローマージンの数字が大きいということは、余分な経費をかけずに効率的に利益を得ているということになります。経費をかけなくて済むのは、競争優位性が高いということに他なりません。数字としては概ね20~30%前後が望ましいと思われます。